助産所ブログ

妊娠したら知りたい母乳のコト

妊娠中、色々と雑誌や本やインターネットで勉強する身体や心の変化。
でも、出産後にママさんに質問すると、おっぱいの変化は情報がなかったと言う方が多いです。

母乳育児の素晴らしさなどは知っているけど、どうしたら完全母乳になるかわからないと言う方に読んでもらえたらと思います。

まず妊娠すると様々な身体の変化が起こりますが、お胸も同様に変化が始まります。
母乳を作る乳腺葉が発達し、乳腺を伸ばします。
赤ちゃんに栄養や酸素を運んでいる胎盤があるおかげで、母乳分泌が抑えられています。
そして、ベビーを出産後、後産と呼ばれる胎盤がでた後、ホルモンが切り替わって母乳が分泌されるようになります。
ホルモンが切り替わった後から母乳がでるようにお胸の組織でも変化を始めるので、母乳が出来上がるまでには時間がかかります。
この時間を短縮してくれるのがベビーさんです。泣き声もママのホルモンを刺激し、まだ出ないおっぱいにしがみついて沢山吸うコトで更に母乳分泌が高まります。
出ないおっぱいを吸っているなんて可哀想!って言ってミルクを差し出してしまうと、この大事な刺激が半減…母乳を作るスピードが遅れてしまいます。
ご心配なく、ベビーさんはママのおっぱいが出るまでの間持ち堪えられるだけの水分を蓄えて産まれてくるのです。

このタイミングで母乳を頑張れるか、頑張れないかは出産した病院にも影響されます。
母乳を推奨する病院は、母乳以外の物を一切あげないとする方針でママに方向性を示してくれます。もちろん、赤ちゃんの状態によっては出来ない事もあります。
出ないおっぱいを吸っている間は、当然満足していないので、とても短いサイクルでおっぱいを欲しがります。20回以上授乳してますって言うママさんもいます。

そんなこんなを頑張って続けていくと産後三日目くらいから母乳が溜まり始めます。
母乳の通り道である、乳腺が開くとやっと母乳が分泌され始めます。
乳腺が開通する為にも、出ないおっぱいを吸っていることは大事なのです。

ちなみに、この三日目くらいのお胸は、作られたおっぱいがバランス良く飲まれないので、固くて痛みを伴うコトもあります。四日目に母乳がどんどんでるようになっても、ベビーの飲める量とバランスが整わないので、まだ痛みが残ります。
産後の疲れと睡眠不足、痛みが重なってストレスもピークに。

この辛い時期も頻繁に授乳を繰り返す事で次第におっぱいの量とベビーに必要な母乳量が整います!
この時期から助産師さんに心と身体のメンテナンスをして、適宜おっぱいマッサージをしてもらえるとスムーズに移行期を過ごせるかもしれません。

母乳と戦う大事な時期に周りのご家族もサポートしてあげて下さいね!
簡単に「おっぱい足りないならミルクをあげなさい。」言わないでね。



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